水泳のs字ストロークとi字ストローク

「S字を描くようにして泳ぐ」はすでに古い考え方だった!?現代水泳における最新の理論とは

水泳ベストタイム更新プログラムDVD 2軸泳法で4泳法に革命を起こす

水泳経験者なら一度は「S字を描くようにして泳ぎなさい」と指導された経験があるのではないでしょうか?

 

これは専門的には「S字ストローク」と呼ばれる泳法の一種で、特にクロールで重要な考え方とされていました。

 

前方から後方に直接水を掻き出すのではなく、胸の前でS字を描くように腕を蛇行させるのがS字ストロークの基本です。

 

水の抵抗を最小限に抑えることができるため、腕に負担がかかりにくく、少ない力で効率よく泳ぐことが出来るのが大きなメリットです。

 

しかし最新の研究で、S字ストロークは「少ない力で泳ぐ」ことはできても「最速で泳げる」わけではないということが明らかになりました。

 

筑波大や東工大の研究によれば、速度が出るのはむしろ直線的に水を掻き出す「I字ストローク」のほうだといいます。

 

ただしS字ストロークは体力の消耗を抑えることには向いているため、100メートル以上の長距離を泳ぐには適しているということも明らかになりました。

 

つまり、25メートル〜100メートルまでの短距離なら、S字ストロークを使わないほうが圧倒的に有利であるということなのです。

 

この違いを理解せず、短距離のレースでS字ストロークを使ってしまっている選手は未だに少なくはありません。

 

短距離専門なのに、S字ストロークが体に染み込んでしまっている方は、できる限り早めに泳ぎ方を改善しておいたほうがよいでしょう。

 

【「無駄を減らす」という基本に立ち返ろう】

競泳選手にとって、「無駄を減らす」というのは基本中の基本です。

 

水泳は他のスポーツと違い、筋力や体格なんかよりも「いかに無駄のない動きができるか」という一点で勝敗が決するスポーツです。

 

その点でいえば、S字ストロークは「水の抵抗を減らす」ということには大いに役立つでしょう。

 

ところがS字ストロークには「水の抵抗を減らす」というメリットと引き換えに「無駄な動きを生みやすい」というデメリットが生じていることも無視できません。

 

プロ級の選手になると、S字ストロークの手の動きで大きな揚力を生み出すことができるので、あながち無駄ともいえませんが、一般レベルの選手でその域に達している方はそう多くないでしょう。

 

なかにはS字ストロークを遵守しようとするあまり、無駄な動きが生まれて水の抵抗を増しているという本末転倒な選手すらいるでしょう。

 

そんなドツボにはまったときは、いっそS字ストロークのことは一旦忘れて、「どうすれば水の抵抗を減らせるか?」という基本に立ち返ってみましょう。

 

【藤森コーチが提唱する「2軸泳法」という最新の考え方】

現在JOCオリンピック強化指定コーチをなさっている藤森 善弘先生をご存知でしょうか?

 

シドニーオリンピック銀メダリストの田島 寧子選手・世界水泳2017銀メダリストの尾関 朱篤選手など、数々のトップスイマーを育成してきた名コーチなのでご存知の方も多いはずです。

 

藤森コーチが提唱している「2軸泳法」という考え方が面白いので、こちらでご紹介させていただきます。

 

2軸泳法はクロール・背泳ぎ・バタフライなどに適用可能な泳法で、従来のS字ストロークに比べて無駄なく楽に泳げるということで、オリンピック選手たちに絶賛されています。

 

ざっくり説明すると、2軸泳法とは「左右の肩関節と股関節を結んだ2つの軸を動きの基準にする」という考え方です。

 

左右2つの軸を中心に据えて泳ぐため、体幹がブレにくく余計な水の抵抗を生みません。

 

また、実際にやってみると力の入りやすい位置から水を掻き始めることができることにも気づきます。

 

腕をローリングさせるという従来の泳法とは違い、水面に近い位置で「水をキャッチする」という感覚なので、バシャバシャと無駄に腕を動かさずスムーズに推進力を得ることもできます。

 

2軸泳法は実際に多くのプロスイマーが行っている泳法なのですが、残念ながら一般の選手にはあまり浸透していません。

 

しかし、あまり一般に知れ渡っていない泳法だからこそ「ライバルに差をつけるチャンス」だと考えてアナタの泳ぎにも取り入れてみてはいかがでしょうか?

 

2軸泳法を学ぶならこちらがおすすめ

 

【2軸泳法を学ぶためにオススメのコンテンツ】

今回はS字ストロークに代わる新しい考え方として「2軸泳法」をご紹介しましたが、文章だけではいまいちピンと来なかった方も多いと思います。

 

動画を見ながら実践すれば、そこまで難しい動きをするわけではないのですが、いかんせん文字だけでお伝えするには限界がありました…

 

実際に2軸泳法の方法を知りたいという方は、考案者の藤森コーチが監修した「水泳ベストタイム更新プログラム」というDVDを観てみることをオススメします。

 

水泳ベストタイム更新プログラムのDVDはこちら

 

2軸泳法を専門に取り扱ったコンテンツは、市場にそれほど出回っていないようなのですが、幸いなことに藤森コーチが直々に指導してくれるDVDが販売されているようです。

 

内容を確認してみたところ、床の上で行う2軸泳法の基礎中の基礎から収録されていたので、初心者でもかなり分かりやすいと思います。

 

また、このコンテンツには競泳選手が悩みがちなポイントの改善方法が、他にもたくさん収録されています。

 

  • クロール時の「反対側の手」の置き方とは?
  • クロールで肩が痛くなる原因と対処法は?
  • 呼吸が苦手な選手と得意な選手の間にある違いは?
  • キックが苦手な選手がチェックすべきポイントは?
  • 陸でもできる効率の良いクロールのキャッチ動作練習とは?
  • 力強くプルをするための正しいやり方とは?

などなど、2軸泳法だけではなく全ての泳法に順応するコツが盛りだくさんです。

 

2軸泳法を学びたい方、S字ストロークを修正したい方はもちろんですが、普通に「水泳のタイムを伸ばしたい」という方には観ておいてほしい内容ですね。

 

公式サイトの方に詳しい情報が掲載されていますので、興味のある方はぜひアクセスしてみてくださいね。

 

水泳ベストタイム更新プログラムの公式サイトはこちら

 

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