自由形タイムアップを狙うには?

【プロスイマーでさえ後半で失速してしまうことがある】

レース前半は圧倒的なスピードで泳げていたのに、残り10mというところで続々と抜かされてしまった…

 

水泳をやっていると、一度はこのような経験をしたことがあるのではないでしょうか。

 

なかなかタイムが縮まないと嘆く選手の多くが、「後半での失速」に悩まされています。

 

「相手が後半になって伸びてきた」と感じることもあるかもしれませんが、後半で抜かされる事例のほとんどは

  • 相手のスピードアップではなく本人のスピードダウン

によるものです。

 

泳ぐ距離が長ければ長いほど、「変わらないスピードを維持する」という技術が勝敗を分けることになるのです。

 

とはいえ、最初から最後まで変わらないスピードで泳ぎ続けるというのは並大抵のことではありません。

 

一般の選手にとってはもちろん、プロスイマーでさえ後半に失速してしまうことが珍しくないからです。

 

オリンピックや世界水泳でも、後半に失速したせいでメダルを逃したという選手が数えきれないほど存在します。

 

しかし逆に言えば、もしも「後半に失速せず泳ぎ続ける技術」を身に着けることさえ出来れば、それはプロの世界でも貴重な技術ということになります。

 

泳ぐスピードがそこまで速くなくても、「失速しない」というだけのことで、周囲を圧倒するタイムを叩き出すことが可能です。

 

そこで今回は、そもそも何故スイマーは後半10mで失速してしまうのか…

 

という根本的な疑問を解決していきたいと思います。

 

原因さえ解ればあとは練習あるのみ!

 

正しい泳ぎ方を意識して、スイマーとして一つ上のランクにレベルアップしましょう!

 

【原因1:体力不足】

いくつも考えられる原因のうち、最も単純なのが「体力不足」です。

 

後半で失速してしまう選手は、シンプルに最後まで泳ぎきるだけの体力が備わっていない可能性があります。

 

100mで失速してしまうという選手は、試しに50mのタイムを計ってみてください。

 

同じような比率で失速してしまうならともかく、全く失速せずに泳ぎ切ることができたなら単純な体力不足です。

 

しかし、体力不足が原因なら話は簡単です。

 

水泳における体力不足は、適切な練習を重ねていれば少しづつ解消されていくからです。

 

また、指導者に相談して陸上での有酸素運動のメニューを加えたり、オフの日はしっかり疲労回復に努めるなどの対処法も有効です。

 

【原因2:体力配分のミス】

「体力配分のミス」が後半の失速に繋がっているケースも少なくありません。

 

要するに、前半トバしすぎたせいで後半に使うはずだった体力を消耗してしまっているというケースですね。

 

単なる体力不足に比べて、体力配分のミスを矯正するのはなかなか厄介です。

 

体力を温存しようとして前半でスピードを落とせば、後半で巻き返せないほどの差が生じることもあります。

 

かといって前半で差をつけて逃げ切ろうとしても、結局後半で追い抜かれてしまう可能性を高めてしまうのです。

 

このジレンマを解消するためには、何度もタイムを計って自分なりの「最適な体力配分」を見つけ出すことが必要です。

 

適切に体力配分を行えるかどうかはスイマーのテクニック次第なので、何度も練習して経験値を重ねていかなければなりません。

 

【原因3:メンタルの弱さ】

意外に多いのが「メンタルの弱さ」が原因になっているというケース。

 

こんなことを言うと「根性論かよ」なんて思われてしまいそうですが、これは心理学的にも根拠のある話です。

 

練習では安定したタイムが出ているのに、公式の大会になると異常に失速するという選手がいます。

 

リラックスした状態で泳げばもっと速く泳げるのに、緊張するといつも通りの泳ぎができなくなってしまうわけですね。

 

緊張と焦りで体力配分をミスったり、無駄な動きが多くなってしまう結果として、メンタル面の弱いスイマーは後半で失速することになります。

 

水泳とは直接関係ないように思える「メンタル」ですが、メンタルの弱さは結果に直結してしまいます。

 

  • スイマーとしての経験を積む
  • タイムを更新して自信をもつ
  • 人に見られて泳ぐことに慣れる…

など、改善法はいくつかありますが、どの方法が最適なのかは人によって違います。

 

せっかくの実力を無駄にしないために、大きな大会の前にはメンタルを鍛えるための練習も、しておいたほうが良いでしょう。

 

【原因4:姿勢が間違っている】

水泳では「無駄を省く」ということが基本中の基本です。

 

泳ぎ方に関わらず、水中で動きの無駄を少しでも省くことがタイムの更新に繋がります。

 

逆に、無駄の多い動きをしていると水の抵抗が増し、体力を消耗してしまうことがあります。

 

つまり無駄の多い「間違った姿勢」を取っていることが、後半の失速の原因になっている可能性があるのです。

 

ストリームラインの作り方が悪いせいで余分な水の抵抗を受けていたり、体を反らせ過ぎて前方ではなく下向きに沈んでしまっていたり…

 

途中経過はいくつも考えられますが、共通しているのは姿勢の悪さが体力の消耗を招いているということです。

 

【後半での失速を改善する方法とは】

後半で失速してしまう原因として、ひとまず4つの原因を挙げてみました。

 

しかし今回は解りやすい原因を挙げただけで、実際には数え上げればキリがないほどの原因が隠されています。

 

以上の4つの原因を聞いてもピンと来なかった方は、「じゃあ自分はどうして後半に失速するんだろう」という疑問を、しっかりと解決しておいたほうが良いでしょう。

 

正しい原因を特定することが、後半の失速を解決するための重要な糸口になるからです。

 

後半に失速する原因を特定するためには、

  • 「自由形スピードアップ・プログラム」というDVD

を参考にするとよいでしょう。

 

自由形スピードアッププログラムの詳しい内容はこちら

 

このDVDは水泳の練習用プログラムとして開発されたものですが、特に「後半での失速」に関する解説が手厚いので、かなり役立つ内容になっています。

 

北京オリンピック男子メドレーリレーで銅メダルを獲得した佐藤 久佳選手が監修したDVDなので、そんじょそこらの上達本なんかよりはるかに勉強になります。

 

  • 「キャッチ」「プル」「フィニッシュ」をパワーアップさせる方法
  • 後半のスパートでスピードアップできる選手のトレーニングとは?
  • 理想的なストリームライン修得の最重要ポイントとは?
  • キックが進まないスイマーに共通する間違った蹴り方とは?
  • どうしても足が下がってしまうクロールの矯正法について
  • スピードアップを妨げている悪いストリームライン
  • ストロークのピッチを上げるために効率的な練習法とは?

 

一部を抜粋しただけですが、「自由形スピードアップ・プログラム」には以上のような内容が収録されています。

 

監修の佐藤選手いわく「これを身につければ、短い時間の練習でも成果が出て、ラスト10mで失速するのではなく加速するスイマーになります」とのこと。

 

今よりタイムを縮めたい全てのスイマーに役立つ内容になっていますので、興味のある方はぜひ観ておいてください。

 

自由形スピードアッププログラムの詳しい内容はこちら

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